抗酸化物質が豊富な食品︰分類別に解説 食べ物で若返りと病気を寄せ付けない身体に

抗酸化物質は若々しさに関係があり、私たちの健康に大きな影響を与える重要な栄養素です。この記事では、抗酸化物質が豊富な食品を分類別で紹介します。

抗酸化物質とは?

抗酸化物質とは、活性酸素の働きを抑える物質のことです。活性酸素は、体内で常に生成される物質ですが、過剰に増えると細胞を傷つけ、老化や病気の原因となります。抗酸化物質を摂取することで、活性酸素の働きを抑え、健康を維持することができます。

抗酸化物質は、大きく分けて以下の3つの種類に分けられます。

  • ビタミンCやビタミンEなどのビタミン
  • カロテノイドやポリフェノールなどの色素成分
  • ミネラル類

抗酸化物質が豊富な食品を摂取するメリット

抗酸化物質が豊富な食品を摂取することで、以下のメリットが期待できます。

  • 老化防止
  • 生活習慣病の予防
  • がん予防
  • 肌の健康維持
  • 免疫力の向上

抗酸化物質を摂取する際のポイント

抗酸化物質は、水溶性のものも脂溶性のものもあります。水溶性のものは、野菜や果物などの生で食べることで吸収率を高めることができます。脂溶性のものは、魚や肉などの脂と一緒に摂取することで吸収率を高めることができます。

分類別で見る抗酸化物質の多い食品︰野菜

野菜には、ビタミンCやβ-カロテンなどの抗酸化物質が豊富に含まれています。特に、緑黄色野菜は、カロテノイドと呼ばれる抗酸化物質を多く含んでいます。

緑黄色野菜

抗酸化物質は特に緑黄色野菜に多く含まれます。

  • にんじん︰β-カロテン
  • ピーマン:カロテノイド
  • ブロッコリー:β-カロテン、ビタミンE、ビタミンC、スルフォラファン
  • かぼちゃ:β-カロテン
  • パプリカ(赤ピーマン):カロテノイド
  • キャベツ:ビタミンC、β-カロテン
  • カリフラワー:スルフォラファン

ほうれん草

ほうれん草は抗酸化物質の一つであるルテインやゼアキサンチンを豊富に含んでいます。これらの成分は目の健康を促進し、加齢に伴う視力の低下を防ぎます。また、ほうれん草は鉄分も豊富に含むため、貧血の予防にも役立ちます。

ほうれん草に含まれる主要な抗酸化物質

  • ルテイン
  • ゼアキサンチン
  • ビタミンA
  • ビタミンC

野菜で抗酸化力1番︰トマト

緑黄色野菜で1番抗酸化物質が含まれている食品は、トマトです。トマトに含まれるリコピンは、カロテノイドの一種で、強い抗酸化作用を持つことが知られています。リコピンの含有量は、トマト100gあたり約30mgで、ほうれん草の約20倍です。また、トマトには、抗酸化作用を持つビタミンCやβ-カロテンも豊富に含まれています。アンチエイジングの他に、がん予防や糖尿病、心臓病のリスク低減に効果が期待でき、そのままやトマトジュースなどで簡単に補える食品です!

トマトに含まれる主要な抗酸化物質

  • リコピン
  • βカロテン
  • ビタミンE

トマトを含む緑黄色野菜の抗酸化物質の含有量比較表

食品リコピンβ-カロテンビタミンC
トマト30mg800μg20mg
ほうれん草1,500μg20mg
ブロッコリー500μg90mg
にんじん800μg8mg
かぼちゃ1,500μg20mg
ピーマン200μg30mg

なお、リコピンは、加熱すると吸収率が上がるため、トマトを加熱して食べると、より多くの抗酸化物質を摂取することができます。1度加熱されているトマトジュースが特におすすめです。

淡色野菜

大根:イソチオシアネート、ネギ:ケルセチン、玉ねぎ:ケルセチン、ごぼう:サポニン、大葉:カテキン、セロリ:アリシン、れんこん:ポリフェノール、さつまいも:アントシアニン

分類別で見る抗酸化物質の多い食品︰果物編

果物には、ビタミンCやポリフェノールなどの抗酸化物質が豊富に含まれています。特に、柑橘類は、ビタミンCを多く含んでいます。

柑橘類

柑橘類にはビタミンCが豊富に含まれており、免疫力を向上させるだけでなく、抗酸化作用も期待できます

  • みかん:ビタミンC
  • オレンジ:ビタミンC
  • レモン:ビタミンC
  • グレープフルーツ:ビタミンC
  • ゆず:ビタミンC

その他の果物

  • キウイ︰ビタミンC
  • りんご︰ポリフェノール
  • アボカド︰ビタミンE、ビタミンC

温州みかん 柑橘類で1番の抗酸化物質︰β-クリプトキサンチン

柑橘類で1番抗酸化物質が含まれている食品は、温州みかんです。温州みかんに含まれるβ-クリプトキサンチンは、カロテノイドの一種で、強い抗酸化作用を持つことが知られています。β-クリプトキサンチンの含有量は、温州みかん100gあたり約0.5〜1mgで、オレンジの約100倍です。また、温州みかんには、ビタミンCやポリフェノールも豊富に含まれています。ビタミンCは、コラーゲンの生成や免疫力の向上に役立つ栄養素です。ポリフェノールは、血行促進や動脈硬化の予防に効果があるといわれています。

柑橘類の抗酸化物質の含有量比較表

食品β-クリプトキサンチンビタミンCポリフェノール
温州みかん0.5〜1mg50mg100mg
オレンジ0.01mg50mg40mg
グレープフルーツ0.01mg40mg70mg
レモン0.01mg50mg50mg
キウイフルーツ0.01mg70mg150mg

温州みかんは、果物類の中で最も強い抗酸化物質(β-クリプトキサンチン)が豊富に含まれている食品であると言えます。又、その他の抗酸化物質ではキウイフルーツが秀でているのが見てとれます。

抗酸化物質の多い食品︰ベリー類

抗酸化物質が豊富な食品の中でも、ベリー類は特に注目されています。以下は、ベリー類の中でも抗酸化物質が豊富なものです。

  • ラズベリー:アントシアニン
  • ストロベリー:アントシアニン
  • ブルーベリー:アントシアニン
  • ブラックベリー:アントシアニン
  • カシス:アントシアニン

ストロベリー

ストロベリーにも抗酸化物質が豊富に含まれており、ビタミンCやポリフェノールが健康に良い影響をもたらします。

ラズベリー

ラズベリーも抗酸化物質が豊富で、ビタミンCや食物繊維も含まれています。がん予防や心臓病のリスク軽減に役立つことが研究で示されています。

ベリー類で抗酸化力1番︰ブルーベリー

ベリー類で1番抗酸化物質が含まれている食品は、ブルーベリーです。ブルーベリーに含まれるアントシアニンは、ポリフェノールの一種で強い抗酸化作用を持つことが知られ細胞を酸化から守り、老化のサインを遅らせるのに効果的です。アントシアニンの含有量は、ブルーベリー100gあたり約100mgで、他のベリー類の約10倍です。また、ブルーベリーには、ビタミンCやビタミンEも豊富に含まれています。認知機能の改善や心臓病のリスクの軽減も期待できます。

ブルーベリーに含まれる主要な抗酸化物質

  • アントシアニン
  • ビタミンC
  • ビタミンE

ベリー類の抗酸化物質の含有量比較表

食品アントシアニンビタミンCビタミンE
ブルーベリー100mg15mg1mg
ラズベリー20mg20mg1mg
ストロベリー10mg50mg1mg
ブラックベリー20mg15mg1mg
クランベリー10mg20mg1mg

ブルーベリーは、ベリー類の中で最も抗酸化物質が豊富に含まれている食品であると言えます。

抗酸化物質の多い食品︰海藻・きのこ類

海藻類やきのこ類にも、抗酸化物質が豊富に含まれています。特に、海藻類は、アミノ酸やミネラルも豊富に含まれています。

海藻・きのこ類で抗酸化力1番︰スピルリナ

海藻・きのこ類で1番抗酸化物質が含まれている食品は、スピルリナです。スピルリナは、藻類の一種で、強い抗酸化作用を持つポリフェノールを豊富に含んでいます。スピルリナ100gあたりの抗酸化力は、ブルーベリー100gの約4倍です。また、スピルリナには、ビタミンB群やビタミンE、ミネラル類も豊富に含まれています。ビタミンB群は、エネルギー代謝や神経の働きなどに欠かせない栄養素です。ビタミンEは、血行促進や動脈硬化の予防に効果があるといわれています。ミネラル類は、骨や歯の形成、筋肉の働きなどに欠かせない栄養素です。

海藻・きのこ類の抗酸化物質の含有量比較表

食品ポリフェノール
スピルリナ4倍
乾燥わかめ2倍
乾燥ひじき1.5倍
干し椎茸1.5倍
しめじ1.2倍
えのき1.2倍

海藻・きのこ類の中で最も抗酸化物質が豊富に含まれている食品は、スピルリナであると言えます。

抗酸化物質の多い食品︰ナッツ類

  • アーモンド:ビタミンE
  • くるみ:ビタミンE
  • カシューナッツ:ビタミンE
  • マカダミアナッツ:ビタミンE
  • ピーカンナッツ:ビタミンE

ナッツ類で抗酸化力1番︰くるみ

ナッツ類で1番抗酸化物質が含まれている食品は、くるみです。くるみに含まれるα-トコフェロールは、ビタミンEの一種で、強い抗酸化作用を持つことが知られています。α-トコフェロールの含有量は、くるみ100gあたり約20mgで、他のナッツ類の約2倍です。また、くるみには、ビタミンEやポリフェノールも豊富に含まれています。これらの成分は脳細胞を保護し、認知機能を改善するのに役立戸と同時に心臓病のリスクを軽減し、炎症を抑えます。毎日のスナックの代わりとしてくるみに置き換えることで、健康を維持できます。

くるみに含まれる主要な抗酸化物質

  • ポリフェノール
  • ビタミンE
  • オメガ-3脂肪酸

ナッツ類の抗酸化物質の含有量比較表

食品α-トコフェロールビタミンEポリフェノール
くるみ20mg20mg100mg
アーモンド10mg10mg50mg
カシューナッツ5mg5mg50mg
ピーナッツ5mg5mg50mg
マカダミアナッツ10mg10mg50mg

したがって、くるみは、ナッツ類の中で最も抗酸化物質が豊富に含まれている食品であると言えます。

抗酸化物質の多い食品︰豆類

  • 大豆:イソフラボン
  • 小豆:ポリフェノール
  • 黒豆:ポリフェノール
  • ひよこ豆:ポリフェノール
  • レンズ豆:ポリフェノール

豆類で抗酸化力1番︰あずき

豆類で1番抗酸化物質が含まれている食品は、あずきです。あずきに含まれるポリフェノールは、赤ワインよりも高い抗酸化作用を持つことが知られています。ポリフェノールの含有量は、あずき100gあたり約2,000mgで、他の豆類の約10倍です。また、あずきには、ビタミンB1や食物繊維も豊富に含まれています。ビタミンB1は、エネルギー代謝に必要な栄養素です。食物繊維は、便秘の解消や血糖値の上昇を抑える効果があるといわれています。

あずきに含まれる主要な抗酸化物質

  • ポリフェノール

豆類の抗酸化物質含有量比較表

食品ポリフェノールビタミンB1食物繊維
あずき2,000mg1.5mg20g
大豆1,000mg0.6mg10g
インゲン豆500mg0.5mg10g
えんどう豆500mg0.5mg10g
ひよこ豆500mg0.5mg10g

なお、あずきは、赤い色の種皮にポリフェノールが多く含まれているため、皮ごと食べるとより多くの抗酸化物質を摂取することができます。

ダークチョコレート

ダークチョコレートにはカカオに由来するフラボノイドが豊富に含まれており、抗酸化作用が高く知られています。

グリーンティー(緑茶)

抗酸化物質の中でもカテキンが豊富なのがグリーンティーです。抗酸化作用により細胞のダメージを軽減し、新陳代謝を促進します。

まとめ

抗酸化物質が多い食品を積極的に摂取することで、活性酸素によるダメージを抑え、健康を維持することにつながります。

毎日の食事に取り入れやすい食品も多いので、ぜひ参考にしてみてください。

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